行方不明展 潜入レポ!
2024年7月19日から日本橋で開催中の、物議を醸しているヘンテコ(?)展、「行方不明展」に行ってきましたー!
場所は、東京メトロ半蔵門線 三越前駅の程近く。A4出口すぐです??
大きな道路、国道4号線沿いなのでわかりやすい?
訪れたのは7月29日(月)でしたが、平日でも人が多い…!
テスト明けの大学生っぽいお客さんが多く、カップルや友達同士が大半でした!
あとは私のように1人客。(子連れパパさん?もいましたが、子どもさんは終始退屈そうな様子…笑)
空間のシークエンスとしては、身元不明の「ひと」、所在不明 の「場所」、出所不明 の「もの」、真偽不明 の「記憶」…というような4つのテーマごとに展示がなされていました!
展示物は、文書、チラシ、写真、音声、映像、物品など幅広いコンテンツ☝️
1FとB1Fに分かれていて、1Fでは身元不明と所在不明、B1Fでは出所不明、真偽不明を展示しており、所要時間はだいたい90分程度でした⏰
この『行方不明展』。
日常にある怖さや不気味さ、一体どうなったのだろう?と鑑賞者が考える余白を残す展示の数々で、鑑賞後も後を引く怖さでした…!
身元不明「ひと」
ひとに関しては、へんな文体や字形、チラシなどわかりやすい不気味さでした。
これは命令口調で指示するようなチラシ。反省するのが許可制なのがまず異常ですよね。
捜し主よ、お前がこんなんだから逃げたんだよ!!!なんて思ってしまいました。もちろん全部フィクションなのですが…
乱雑に積まれたガラケーの展示。今はなきFOMAとかありましたよ。なんだか懐かしいですね!
プリクラが貼ってあるものもありました。
本当に懐かしすぎる…
このガラケーの展示は、私にとっては怖い・不気味というよりほっこりポイントでしたw
所在不明 「場所」
続いて、「所在不明の空間」にまつわる展示。
一時期、ネットを賑わせた「エレベーターに乗って異世界へ行く方法」を実践した様子を撮影した映像や、
手書きの「異界駅」地図の展示など、存在するかどうか定かではない場所が展示されていました。
こちら、夢の中で見た街の景色を地図にしたものというコンセプト。
いや、私も経験あるよこれ…
一時期、実在しないと思われる場所で、母親と生活している夢を見ていた。ちなみに母は健在。
最初は一つの場所で母と会話する、なんてことない夢だったんだけど、夢の回数を追うごとに行動範囲が広がっていき…坂を登ったり借りているアパートの2階で母と話したり水場で釣りをしたり…
そしてある日、今まで見た夢の場所は単一のものではなく空間であり、夢の中に存在する一つの街で生活していることに気づいて…
気づいてからも何度かその街で生活する夢を見たけど、ある日を境に一切見なくなったな。
なんだったんだろう、あれ。
出所不明 「もの」
続いてB1Fに移動し、持ち主不明の忘れ物にまつわる「出所不明」の展示へ。
これは、過去2ちゃんねるのオカルト板に書き込まれたという「鬼門の開け方」を実践した様子をスマートフォンで撮影したもの。
「鬼門の開け方」とは、日比谷線とか電車乗り継いで、ホームにある塩を蹴ちらすとかいうやつ。
実践したらどうなるのか興味をそそられるけど自分では実践したくないノウハウですよね。
このスマホだけが回送電車に残されていたんだそう…ゾゾゾ。
山奥にあったという、不可解な立て看板。
ドラクエでいうところの「旅の扉」が現れることを示唆している…❗️
立て看板の内容は一度逃したらもう現れない、なんて売り言葉で別世界へと誘う、
最後の1つ!再入荷なし!などのような、希少性があるモノに飛びつく人間の心理をついた異世界誘導テクニック…!
このボロボロのシャツとメモは、おそらく立て看板にあった「旅の扉」に飛び込んだ人の遺留品みたい。
『行方不明マニュアル』なる、行方不明を求める人向けのビデオ。映像もブラウン管テレビで流されていました。
暗い空間の中、赤いライトを照らされながら語る1人の男性がすごく気持ち悪かった…
真偽不明「記憶」
「記憶」のシークエンスなんて、実は多くの人が経験したことがあるのかも、なんて思いました。
記憶に関しては、「こんなモノ(コト)あったっけ?」と気にも留めなかった事が妙に怖くなるようなつくり。
『行方不明マニュアル』と同様、映像は今ではほぼ目にすることのないブラウン管テレビが使用されていました。
これは撮影した記憶にない映像に不可解なものが写っていた…というホームビデオ。
ブラウン管独特の映像の荒さが不気味さマシマシで、高精細な薄型デジタルテレビには出せない雰囲気を醸し出していてめちゃくちゃいい感じの怖さ✨
こちらは記憶喪失である「自分自身の手がかり」を探す張り紙。
『行方不明展』の雰囲気的に、ただ単に記憶喪失…というわけではなく、
私たちが普段生活している世界とは別の次元…
つまりこの人は異世界からの来訪者で世界が異なるから記憶の維持が不可能なため記憶を失った…
と、受け取りました。
展示物ガチャ
グッズ販売もありました?メインビジュアルをプリントしたTシャツも販売していましたが、いい感じにブレてて怖いというよりオシャレな感じだからかこの日はsold outしていたような記憶…(違う商品だったらすみません)
グッズコーナーの中でも気になったのが、この展示物ガチャ!!!
展示物のレプリカがランダムで入っているんだそう。
100円だったので面白半分でやってみました!結果…
\じゃーん/
いらねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!
小学生が行方不明になる方法を聞いた…というコンセプトの展示物…
なんか家に持ち帰るのも怖いので、置いて帰ってきましたとさ…笑
『行方不明展』のにゃんきゃっとまとめ
感想
エンタメとして割り切って楽しめる方向けの展覧会です。
『きさらぎ駅』のような都市伝説が好きな人や、話題の展示に興味がある人、アイデアの新たな材料探しに勤しむ何かしら創作をしている人などにおすすめです。
身元不明の「ひと」、所在不明 の「場所」、出所不明 の「もの」、真偽不明 の「記憶」…心霊的な怖さというより、リアルさと不気味さを感じて怖かった。
異世界ってあるんじゃないかって思わさせられるようなつくりで、その異世界はごく身近にあって、自分たちの身にも起こり得そうなところにゾクっ…!
この展示を通じ、非日常を求めてここではないどこかに行きたい願望は多くの人が持っているんだなと思いました。
「異世界転生モノ」が流行していることもひとつの証拠…
みんな、どこか今の生活に不満や不安を抱えていて、逃げたい。
今置かれている世界から離れて全くの別世界に行ったらうまくやっていけるにちがいない…
そんな心理をホラーにした感じ。
そして、怖いもの見たさって割といつの時代も人々に求められている感覚の気がしました◎
鑑賞者の「余白」にうまくつけ込んだ、得体の知れない気味の悪さがゾゾゾ…だったよ!
場所
住所:東京都中央区日本橋室町1-5-3 三越前 福島ビル 1F
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